【株式会社MMオフィス代表取締役 工藤高】
これまでDPC対象病院の機能や取り組みを評価した7つの機能評価係数Ⅱの算定方法や各病院での取り組みについて、何度となく当連載で述べてきた。その中でも「在院日数短縮の努力」を評価した効率性係数は、各病院の取り組み次第で伸びる可能性が高いことはご存知の通りだ。
=グラフ1=を見てもらいたい。実際に公表されている厚生労働省のデータ数値から4病院をピックアップした。A病院、B病院、C病院は、効率性係数が上がったり下がったりを繰り返している。一方でD病院は徐々に下がってきているものの、驚くような変化はない。なぜA-C病院はダッチロール状態(飛行機が蛇行して飛行するような状態)になっているのだろうか。今回はこの理由を考えることで、効率性係数の算定方法に対する改良の余地を探ってみたい。
グラフ1 DPC4病院の効率性係数推移(2014年度から機能評価係数Ⅱの重み付けが増しているため、経年的な比較ができるよう12年度、13年度は実際の値を2倍して表示している)
■効率性係数の極端な変動は病院自身も納得していないのでは
先程の4病院について、病院全体の平均在院日数の推移を見た=グラフ2=。A、C病院は大きな変化をしている。一方でB、D病院はあまり変化がない。
グラフ2 平均在院日数推移(グラフ1と同一の4病院)
それにもかかわらず、B病院の効率性係数は大きく変化し、D病院はあまり変化しなかった。なぜこのような違いが生じてしまうのだろうか。
次回配信は6月10日5:00を予定しています
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