【岡山県保健福祉部医療推進課主任 松本吉生】
岡山県内で運用されている医療情報ネットワークシステム「晴れやかネット」には、地域の多職種が患者情報を双方向で共有できる機能(「ケアキャビネット」)を付加しています。最終回では、地域包括ケアシステムを構築する上でもカギとなる在宅医療連携での活用例を紹介するとともに、今後の「晴れやかネット」の展望について述べたいと思います。
県中西部に位置する高梁市は人口約3万3000人、県内でも高齢化率の高い地域となっています。市内の医療機関は25か所(うち入院機関は5か所)、主な介護サービス事業所は居宅介護支援事業所が14か所、訪問看護事業所が3か所あり、多くが市街地に集中 している状況です。
こうした中で現在、地域の医療・介護・行政関係者によって「晴れやかネット」の情報共有ツール「ケアキャビネット」の試験運用が行われています。高梁医師会館の敷地に咲く花からネットワーク名を「やまぼうし」と名付け、病院・診療所や薬局、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所のほか、事務局を担う市を加えて17機関30人が参加しています。
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