【一般社団法人看護職の採用と定着を考える会代表理事 諸橋泰夫】
「看護師不足」。これは日本全国ほとんどの医療機関で頭を悩まされていますよね。圧倒的に女性比率の多い職種ということもあり、「結婚・妊娠・出産・家事・育児」などのライフイベントも多く、それを機会に離職する方も多くいます。
管理職の多くの方は経験したことはないでしょうか? 部下から、「子どもができました!」とうれしそうに告げられ、本当は心から喜んで祝福してあげたいけれど、どこか心の中で喜べず、笑顔のまま眉間にはシワを寄せてしまうこと…。
頭の中では、すでに祝福のことから現場のことを想像し、人手不足によるさまざまな問題を考え込み、ついつい笑顔がゆがんでしまいますよね。本当は心から祝福したいのに、どうしてもよぎることは、どの施設でも同じではないでしょうか?
そして、現状は離職後もなかなか復帰せず、資格を取得しながら別の仕事に就いてしまう方もいらっしゃいます。これが一番見直さなければならない課題ではないでしょうか?
このような労働実態も見直さなければならないと思いますが、果たしてこのような理由やライフイベント、親の介護が本当の理由なのでしょうか? 仮にそうであれば、そのような理由で離職した方は時期が来れば復帰して、潜在看護師にならないはずのような気がします。
次回の記事配信は、3月5日15:00を予定しています
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