【株式会社ファレッジ代表取締役 深井良祐】
薬には多くの種類がある。今や、まつげを伸ばす薬もあれば、夜尿症を治療する薬だってある。そして、数ある薬の中でも、メジャーな薬の一つに「医療用麻薬」がある。
がんにかかると、激しい痛みを伴うようになり、がんの末期ともなると、その痛みによって精神異常を引き起こすほどであるといわれている。このような痛みに対応するため、医療用麻薬は使用される。がんによっては、抗がん剤を使って積極的に治療するよりも、適切に痛みをコントロールする緩和ケアに重点が置かれているほどだ。
では、この時に使用される医療用麻薬によって中毒は起こらないのだろうか。患者には、このような心配をする方が多い。そこで今回、患者の不安を解消するために行うべき説明について解説していく。
麻薬といえば、誰もが依存症や幻覚などに苦しんでいる姿を想像する。しかし、医療用麻薬として適切な管理下で投与されている場合には、このような依存状態に陥ることはほとんどない。それは、激しい痛みを生じている時に麻薬を服用しても依存症の心配はほぼないからである。依存が起こるのは、正常な状態の時に服用するからであって、がんによる痛みなどで脳のバランスが崩れている場合には麻薬を服用しても問題はない。
次回の記事配信は、3月3日5:00を予定しています
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