【株式会社川原経営総合センター 病院コンサルティング部 生田宗嗣】
臨床のトップである院長が同時に経営を管理する。医療法人のこの特殊な統治体制がかえって経営改革を阻害することがあります。医療現場と経営の関係はどうあるべきか。医療現場と経営の分離は可能なのか-。今回は、そんな改革を成功させた医療法人の事例です。
この医療法人は精神科350床の病院を中心に、介護老人保健施設、有料老人ホーム、在宅介護事業所を複数有しています。以前は病院のみの運営でしたが、介護保険法の施行に伴って介護事業に取り組み、ここ10年で入所施設だけでも7施設増やしました。病院・介護事業とも、収支に大きな問題はなかったのですが、急激に組織を拡大した結果、法人全体の管理があいまいになり、それぞれの施設が半ば独立して運営する状況が続きました。気付いてみれば、法人としての相乗効果やスケールメリットが生かせないばらばらの組織になってしまっていたのです。
次回配信は2月10日15:00を予定しています
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