農林水産省は、栄養状態が悪い人や食べるための機能に問題がある人に向けた食品群である「新しい介護食品」の愛称について、「スマイルケア食」とすることを発表した。また、利用者が身体状況に合った介護食品を購入する際に活用するフローチャートなども発表した。【ただ正芳】
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農水省では、昨年10月から「介護食品のあり方に関する検討会議」を開催しており、これまでに、かむことや飲み込むことに問題がある人や栄養状態が悪い人が利用できる食品を「新しい介護食品」とすることなどを提起している。さらに、利用者に受け入れられやすいイメージを持たせるため、「新しい介護食品」の愛称を広く国民から公募。「介護食品のあり方に関する検討会議 認知度向上に関するワーキングチーム」のメンバーらが、1091件の応募作品から「スマイルケア食」を選んだ。 ■適した食品を選ぶチャートや分類表も発表 また農水省は、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの店頭で、利用者が自分の状態にあった商品を選ぶ際に活用するフローチャート=図=や、具体的な商品名まで入った「新しい介護食品」の分類表=表1、表2=も発表した。 フローチャートでは、利用者が咀嚼や嚥下、体重に関する簡単な質問に答えるだけで、身体状況に適した食品の区分を知ることができる。また分類表では、食品を硬さなどに応じて7区分に分類。それぞれの分類に該当する代表的な食品の名前も明記されている。
さらに、食品の種類を分かりやすく表示すると同時に、その普及を図るため、「介護予防のための食品」は青色、「弱い力でかめる食品」「歯ぐきでつぶせる食品」「舌でつぶせる食品」は黄色、「ペースト状の食品」「ムース状の食品」「ゼリー状の食品」は赤色のシンボルカラーが設定された。
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