【株式会社船井総合研究所 経営コンサルタント 萩原光朗】
前回の記事では、在宅をめぐる業界の現状から、施設在宅より個人在宅に取り組むべきことをお伝えしました。それでも、薬局経営者様からは、「在宅をやりたくても依頼が来ない」「外来より収益が確保できない」「在宅に積極的な薬剤師がいない」「取り組んではいるが、在宅の処方せんが一向に増えない」など、さまざまな声が聞かれます。第2回では、在宅業務で成功する薬局と、そうでない薬局の違いについてお伝えしていきます。
薬剤師が在宅業務を行うのは、医師からの処方せんなどによる指示がきっかけとなることが多いようです。門前をはじめとした開業医とのコミュニケーションが、普段から比較的よく取れているからでしょう。
しかし、このパターンのみに依存していては、在宅に積極的に取り組むクリニック・診療所が限られている地域などでは、在宅業務に参入するきっかけが少ない、ということになってしまいます。また、外来だけでなく在宅でも医師に依存してしまっては、薬局主導型の在宅業務を行うことができません。医師依存型では、訪問範囲が広がり過ぎて利益率を低下させてしまい、揚げ句の果てには営業損失を計上してしまうケースも見受けられます。しかし、外来と同様に、簡単に業務をやめるわけにはいきません。ここが、薬局が在宅で陥る落とし穴です。現在、医師依存型の在宅業務を行っている薬局は、今後の進め方を見直す時期が来ているのではないでしょうか?
次回配信は11月21日5:00を予定しています
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