【総合病院土浦協同病院情報システム管理室責任者 DPC評価委員会委員長 船越尚哉】
■患者流出率が高い地域には、病床機能分化で新たなニーズも
患者は、必ずしも二次医療圏の中で医療を受けるわけではない。生命予後やQOLに大きな影響があり、なおかつ病院を選択できるだけの時間的余裕がある診療プロセスであれば、距離が離れていても質の高い病院を選ぶ。病院による医療の質の違いは大きく、その結果生じる当たり前の行動である。
医療法改正に伴い、6条の2第3項には、国民の義務として「医療提供施設の機能に応じ、医療に関する選択を適切に行い、医療を適切に受けるよう努めなければならない」ことが追加される。ただし、これは地域間の患者の移動を制限するものではないので、今後も患者移動は続く。その一方で、高齢患者の比率が高まることから、地元の医療機関を受診しようとする傾向が強まることも考慮する必要がある。
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