【高崎市医師会看護専門学校 副校長 酒巻哲夫】
前回は、電子カルテの導入状況と看護診断の実施状況を、アンケート集計を基に分析し、重症病棟や急性期病棟(これらを有する病院)では、電子カルテの普及が進んでいること、電子カルテの導入が、看護診断を必須化する傾向にあることを述べた。
さて、電子カルテの記事入力画面にSOAP様式が用意されていることは、利用者やシステムの展示会場を訪れた者なら誰でも知るところである。恐らく、この様式が日々記録として最も普及しているに違いない。それでは他の様式の普及はどうか、紙記録が採用されている場合にはどうか、などさまざまな疑問がわく。また、電子カルテを導入したいが、看護記録の時間が延びたり、時間がかかるために記録回数が減ったりするのは困る。電子カルテを利用している看護師の記録業務の実情はどうか、という切実な興味もある。
そこで、シリーズ第2回では、看護の日々記録の様式、および看護記録の作成業務に焦点を当て、電子カルテとの関係についても考慮しながら、アンケート結果を分析した。
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