【福島県立医科大学附属病院 病院経営課病院企画係 中村孝】
■稼働額の確定日はいつ?
稼働額とは、医師や看護師・コメディカルなどが行った診療行為の対価である。一般企業でいえば、売り上げに当たる。
稼働額を確定する日付は、昔からどの医療機関も、決まって毎月9日だった。最大の理由は、支払基金などへのレセプト提出日が10日なので、それまでに確認を終える必要があったためだ。担当者が月初めの2日もしくは3日からレセプトを見始め、それから医師に確認を依頼するので、どうしても日数が必要であった。
DPCという包括制度がスタートしたことで、事務作業が簡素化したほか、レセプト管理システムも多様な要望に対応できるようになった。目視に頼るだけでなく、レセプト管理システムを使用して機械的にエラーチェックができる。これによりレセプト管理および集計を前倒しできると気付いた病院は、毎月4日か5日にはレセプトの確認を終了し、稼働額を確定するところも増えた(筆者は7年前に行った)。
つまり、まだ確定日が9日の病院は、時間と人を無駄に使っていないだろうか。システムなどの機能は充実したが、使う人間の方が追いついていない。変われない病院は、どこかに問題があるのではないか。
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