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社会福祉法人制度が発足し、既に半世紀以上が過ぎた。たいていの制度は、誕生から一定の年月が過ぎれば、その社会的な役割が薄れていくものだが、社会福祉法人はむしろ、その役割が年を追うごとに重要さを増しているように思える。 ■少子・高齢化の進行に伴い、重くなる社福の役割 その最大の理由は、少子・高齢化の進行だ。社会福祉法人の代表的な役割といえば、特別養護老人ホーム(特養)など高齢者を対象とした介護施設の運営と保育園の運営だ。このうち、介護施設は、高齢化の進行と比例して重要性が増していくことは論をまたない。一方、進む少子化を食い止めるには、女性が育児と仕事を両立できるシステムを構築しなければならず、保育園の果たすべき役割も重くなっていく。 国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、今後は少なくとも約半世紀程度は、老年人口(65歳以上)の割合が増し続け、生産年齢(15―64歳)の人口割合は減り続けるという。この推計にかんがみれば、社会福祉法人は、少なくとも半世紀にわたり日本社会の根底を支える重要な役割を担い続けなければならないことになる。
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