【北大大学院保健科学研究院 健康イノベーションセンター客員研究員 岡﨑光洋】
前回に続き、電子お薬手帳の活用に関して紹介させていただこうと思います。電子お薬手帳が本当の意味で活用されるためには、どんな機能が必要なのか-。わたしたちが進める実証研究で提供してきたスマートフォンアプリ「おくすり手帳」を具体例に提示していきたいと思います。また、読み始める前に連載第1回から第3回までにもう一度、目を通していただけると、今回の内容がつながってくることと思います。
■受診歴の保存-検査結果や明細書は画像で取り込みも
アプリでは、[受診歴]という入力項目を設けています。受診した日をはじめ、受診の内容や医療機関、医師の情報を記録しておくものです。さらに利用者からの提案もあって、撮影した写真を添付できる機能を加えました。これにより、医療機関から発行される検査結果や領収書、診療報酬明細書などを画像で記録しておくことができます。これらは連載第3回でお話ししたように、お薬手帳が「個人に最適化された医療」を受けるためのツールになる上で必要な情報です。文字情報になっていなくても、形のある書類などは、そのまま写真で取り込んで管理しておくと、前回受診日との比較や確認ができて便利です。
(次回配信は7月1日15:00を予定しています)
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