【潤和会記念病院医事部 武田まゆみ】
当院が医師事務作業補助者を配置してから4年目の春を迎えました。
医療現場の傍らに身を置き、目の前に迫り来る待ったなしの業務に果敢に向き合うのが、医師事務作業補助者の共通の姿だと思いますが、病院は本当にこの職種を必要としているのでしょうか。今回は現時点でのわたしたちの存在意義や方向性について考えたいと思います。
潤和会記念病院(宮崎市、446床)は、急性期・亜急性期・回復期リハ・療養病床を有するケアミックス病院で、2008年にDPC病院へ移行しました。
当初、医事部から配置換した人員で医師事務作業補助者を導入検討した経緯から、現在は医事部に所属する7人を配置しており、50対1補助体制加算を届出ています。配置部署については、さまざまな考え方があると思いますが、医師事務作業補助者がどこに身を置こうとも、配置管理者の方が院内の調整を積極的に図り、リードしていただくことが大切だと考えます。
当院が医師事務作業補助者を導入した目的は、外来の業務効率化でした。
従来、外来に看護師の補助業務を行うクラークを配置しており、事務作業の一部をクラークが行っていましたが、大半は医師や看護師がその役割を担っていました。そこで、タイムスタディーを実施し、多職種で検討を重ねながら、業務分担を進めました。診療科ごとに差異はありますが、外来診療の事務作業の5-7割は、医師事務作業補助者に業務を委譲できるという結論に至りました。
導入1年後、患者1人当たりの外来診察時間が、8分から5分に3分程度短縮したのですが、これは診察時間自体を短縮(簡略化)したわけではなく、医師がパソコンに向かう時間が減ったためと言えます。
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