日本医師会は26日、診療所を対象に実施した新興感染症対策の研修会の報告書を取りまとめた委員会の答申を公表した。その中で、「新型コロナウイルス感染症のパンデミック初期では感染対策への対応が難しく、個々の医療機関の診療への参加がなかなか進まない状況も散見された」と指摘。その後、感染様式・感染対策に対する知見の集積、ワクチンや治療薬の臨床応用が進み、診療参加の改善が図られたとした。そのうえで、特に診療所については、診察室・待合室のスペースや、医師・看護師の確保、感染対策備品の確保(診察室・待合室など)などが限られる中で、「どのように診療を続けるかという難しい問題に直面したことを忘れてはならない」と総括した。【渕本稔】
松本吉郎会長からの諮問により、研修の企画と実践を担った委員会では、新型コロナの経験を背景に、診療所での新興感染症に対する対策を強化するモデル研修を3月に実施。その内容を踏まえた研修を全国の各地域でも展開し、新たなパンデミックの発生に備える必要性を答申では強調している。また、持続的な研修体制の構築・実践に向けて行政や自治体との連携の重要性を指摘。自治体と一緒になって地域の実情にあった研修会の開催を期待した。
3月の研修会には、
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