【小濱介護経営事務所 代表 小濱道博】
1.LIFEフィードバックをいかに活用するかが課題
LIFEのデータ提出はトラブル多発の影響で、特例措置として4月分から6月分については8月10日まで提出を猶予することを認めていた。そのため、7月後半よりデータ入力に取り掛かり、何とか10日の提出に間に合わせた施設、事業所も多い。今後の焦点は、7月分までの提出データを分析したフィードバックである。今後、フィードバック内容を順次拡充していく予定だとアナウンスされている。
提供されるデータは、当初はPDF形式のみと言われていたが、Excel形式のデータも選択できるという。それであれば、自分たちでデータ加工できるので活用の幅が広がる。今後は、LIFEから提供されるフィードバックをいかに有効活用するかが重要な課題となっている。
2.フィードバックの中身
LIFEのフィードバックは、例えばADL値点数の改善推移では、時系列の利用者データを棒グラフで表し、LIFEに格納された全国平均値が折れ線グラフで表される。排尿・排便などの施設全体の状況では、全介助・一部介助・見守り・自立の割合を、全体を100とした棒グラフで時系列に横並びで表し、左側にLIFEでの全国平均値が棒グラフで表される。このグラフを、各専門職の立ち位置で分析して検討委員会に持ち寄る。
例えば、ある利用者の4月は全介助が20%、7月が15%、10月が20%だった場合、この変動の原因を探求して改善につなげていく。また、全国平均値を23%とすると、全国平均より全介助は少ないという結果であることが分かる。すなわち、LIFEの活用のポイントは、この時系列の推移グラフなのである。
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