日本医師会総合政策研究機構（日医総研）は、パイロットや旅客自動車運転手などに対して身体検査を義務付ける仕組みを紹介する「リサーチエッセイ」を公表した。他者の安全を引き受ける職種の健康管理の仕組みを参照し、医師についても医療安全の観点から健康管理を図る追加的な仕組みができないか、提案している。【吉木ちひろ】

　リサーチエッセイでは、航空機に乗り込んで運行を行う者（パイロット）には航空法で航空身体検査を受けたことの証明の提出が義務付けられていることを例示。具体的な項目は呼吸器系、循環器系および脈管系、消化器系など細部に分かれて航空法施行規則（別表第4）に具体的に示され、さらに国土交通省航空局長発の「航空身体検査マニュアル」を示すことで、項目の追加など柔軟な運用が可能になっている。防衛省では、航空自衛官などに対する航空身体検査を防衛省規則と訓令で規定している。

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