第一三共のがん領域事業が、9月4日薬価基準収載の再発または難治性のFLT3‐ITD変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)治療薬「ヴァンフリタ錠」(一般名キザルチニブ)で、本格的にスタートする。希少疾病用薬で国内の最大販売金額予想は5.7億円と小さいが、2025年までに7つの革新的新薬の上市を目指し、25年度にがん領域のグローバル売上高5000億円を目標に掲げている。【ライター 設楽幸雄】
グローバルで開発競争が展開されている抗がん剤領域で、第一三共にはこれまで製品がなかった。9月4日に薬価収載される「ヴァンフリタ錠」が第1号製品だ。
FLT3などのチロシンキナーゼ阻害作用を持ち、FLT3阻害剤と呼ばれる。グローバル第3相臨床試験の結果、腫瘍評価項目とした全生存期間(OS)で、既存化学療法剤の4.7カ月に対し、キザルチニブは6.2カ月と有意差を示した。死亡リスクを24%減少させたとしている。
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