【株式会社ジャパンコンサルタント アンド メディカルサービス 代表取締役 森清光】
首都圏を中心に医療コンサルタント業を始めて30年経ちますが、私が事業を始めた頃に比べると医療を取り巻く環境は大きく変わりました。特に中小病院は、かかりつけ医として利便性が高く、外来患者の間口が広い無床診療所と患者を取り合い、入院を必要とする患者の中でも点数が多く発生しそうな患者は中核病院や大病院に行ってしまう状況に置かれ、まさにサバイバルな時代を迎えています。
私が最近、病院経営者や事務方から受けた相談を、以下の3つに整理してみました。
■中小病院の立ち位置は?
1つ目が、医師、看護師、事務方幹部、助手などの採用問題です。慢性的に不足している医師や看護師に代表される医療職は、近年の労働基準の厳格化により、一層確保が厳しい状況が予測されています。医療施設へ労働局の立ち入り検査が入り、残業代や麻酔医師のオンコール問題を指摘される病院が多く、多額の支払いが発生している医療機関も出てきています。大病院から市民病院まで全国的に是正勧告を受け、その影響で多くの病院では、医師の欠員が発生し一部では地域の救急医療にも影響が出ているようです。
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