診療報酬で評価された途端、新しい部署をつくったり、入院支援を始めたり。そして、これまで重用されてきた新人看護師たちを取り巻く環境が一変しそうな雰囲気も。制度の見直しに右往左往する病院の経営陣が現場の看護師を翻弄する…。中堅看護師たちの本音がますますヒートアップします。【聞き手・構成/齋藤栄子、兼松昭夫】
【プロフィール】
Aさん 会社員を経て、現在は急性期病院に勤務。
Bさん 大規模病院で勤務。
Cさん 急性期病院での勤務を経て、現在は自営業。
急性・重症看護専門看護師なのに…慢性期病棟?―【看護師覆面座談会】こんな病院では働きたくない(前編)はこちらをご覧ください。
■加算が付いた途端、「カンファを」
―病院は診療報酬に振り回されてはいけない、ということですか。
C はい。振り回されない病院は、「この人の能力をどう使えばいいのか」をいつも考えている。診療報酬なんか付かなくても、それがいろいろなお金につながっていくと思うんです。病院の評判も、患者さんの満足度も上がるでしょうし。何より、「自分はこの病院に必要とされている」と看護師も感じられる。診療報酬を後追いばかりしていると、「結局、金もうけか」って受け止められる。挙げ句の果てに、人がいないのに新しい部署を無理やりつくって、また現場が疲弊する。
A それ、うちの病院かと思った(笑)。
―Aさんの病院では、そういう部署が急にできたんですか。
A そうなんです。「入院時のカンファレンスをやれ」って急に言われて。だけど、ICUに入ってきたばかりで、意識がない患者さんの退院のことを言われても。退院支援カンファレンスだって、開くように外から押し掛けてくるから。
C それは困るね。
A 早くから手を打つというのは分かるけど。
C 早過ぎでしょ。
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