【株式会社Work Shift 代表取締役 高木綾一】
1.地域包括ケア病棟の大規模多機能化への対応が必須
地域包括ケア病棟は文字通り、地域包括ケアシステムを支える病棟として、2014年度に新設された。しかし、自院の急性期病棟からの患者受け入れに偏っている病棟が相当数存在し、在宅からの受け入れ機能が不十分との声も挙がっていた。
在宅からの患者は、急性期病棟からの場合と比べると病状等が不安定なことがある。医療機能が低い地域包括ケア病棟では、在宅からは受け入れずに、状態が安定した急性期後の患者に集中する傾向が強くなる。18年度診療報酬改定では、200床未満の病院の地域包括ケア病棟で在宅からの受け入れを行っている場合、入院料や救急・在宅等支援病床初期加算で評価する。
今後、地域包括ケア病棟で在宅からの受け入れが進めば、入院患者の病態が複雑で多様になるだろう。そこでセラピストが果たすべき役割は大きい。例えば、円滑な在宅復帰に向けた内科系疾患に対するリハビリの技術、介護支援専門員や介護保険事業所との連携、在宅生活の評価などの取り組みが求められるだろう。
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次回配信は3月22日5:00の予定です
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