一般病棟7対1入院基本料を届け出る病床数が、今年7月時点で計35万8854床あったことがCBnewsの集計で分かった。7対1病床数は、2015年10月にいったん増えてから減少傾向が続き、今年4月時点で約35万4100床まで減っていた。700床超で10対1を届け出ていた2病院が、5月以降に相次ぎ区分転換したことなどから、7対1病床数が増加に転じた。【佐藤貴彦】
厚生労働省によると、7対1の届け出病床数は、14年3月時点の約38万床をピークにほぼ減少傾向が続いている。7対1の施設基準の度重なる厳格化が背景にある。
15年4月から10月までの間に、特定機能病院としての承認を2施設が取り消され、一般病棟入院基本料を届け出たために7対1病床数はいったん増加に転じたが、その後は減っていた。今年7月時点の7対1病床数は12年7月時点(約35万7600床)と同程度の水準だ=グラフ1=。
■人口当たりでは秋田が最多、岩手の倍近く
今年7月時点の7対1病床数を都道府県別に見ると、最多は東京の3万3669床で、以下は大阪(2万8067床)、神奈川(2万1620床)、愛知(1万9637床)、北海道(1万8043床)などと続く=グラフ2=。
人口10万人当たりの7対1病床数は282.7床で、都道府県別だと秋田(375.2床)が最も多く、以下は鳥取(362.5床)、群馬(358.1床)、富山(356.6床)、長崎(354.7床)などの順。一方、岩手(196.5床)や熊本(208.8床)、愛媛(218.8床)、埼玉(220.2床)、栃木(221.3床)などは少ない=グラフ3=。
岩手と秋田とで人口当たりの7対1病床数に大きな開きがある理由は定かでないが、一般病棟入院基本料か特定機能病院入院基本料(一般病棟)を届け出る病床の人口10万人当たりの数を足し合わせると、岩手が616.2床、秋田が628.5床で、両県の差はほとんどなくなる=グラフ4=。
■5月以降、7施設が10対1などに転換
(残り821字 / 全1654字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】