【社会医療法人財団慈泉会相澤病院 経営戦略部 戦略企画室室長 武井哲也】
多くの急性期病院では、機能を維持し、地域医療の中核病院として存続するため、7対1入院基本料と総合入院体制加算2の施設基準の堅持に努めています。それには、入院基本料の基準である「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)を安定的に維持できる体制と、救急患者の季節変動に柔軟に対応できる仕組みが必要です。
戦略企画室では、全国的に症例数が多く、当院の診療実績も多い疾患を中心に、看護必要度の推移に着目しつつ、最適なタイミングで退院調整を行う取り組みを進めてきました。
対象は、看護必要度の基準を満たさなくなり、急性期病院での治療の必要性が低いと判断されるものの、在宅に戻るには、もう少しサービス調整やリハビリなどが必要な患者です。症例数が多く、入院が長期化しやすい、▽誤嚥性肺炎▽尿路感染症▽心不全-の患者を対象に、地域包括ケア病棟を持つ相澤東病院への早期転院を進める形で運用を開始しました。
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