【株式会社メディサイト代表取締役 勝川ファミリークリニック事務長 松村眞吾】
来年4月の診療報酬改定は2025年に向けた節目の改定と言われ、この年には新たな「医療費適正化計画」も始まる。外来の医療費適正化に向けた重点項目には、▽ジェネリック医薬品の使用促進▽特定健診・特定保健指導の実施と普及▽医療費の地域差縮減―などが挙げられている。ここからは、「薬剤費を減らしたい」「生活習慣病などに伴う疾患増加を何とか抑えたい」「地域格差縮減の責任を都道府県に負わせたい」といった国の意向が見えてくる。
ジェネリック医薬品の使用促進では「服薬管理の厳格化=減薬」を進め、特定健診・特定保健指導の実施と普及では、地域の診療体制の強化と共に、重症化予防も進めたいのではないか。
■「かかりつけ医」の行方を左右する地包診の評価
前回も示した通り、18年度診療報酬の改定で外来医療への評価の見直しは「かかりつけ医」機能が焦点になると考えられる。中でも地域包括診療料・加算(地包診)がどのように変わっていくかが最大のポイントだろう。認知症対応や小児医療、服薬管理に関する取り組みが重視されるだろうが、生活習慣病、糖尿病治療もポイントになる。現時点での算定状況を見る限り、地包診の導入は進んでいないと言わざるを得ず、次回改定での算定要件の見直しの行方が注目される。
(残り1885字 / 全2450字)
次回配信は7月20日5:00を予定しています
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】