連携について、医療関係者とケアマネジャーの両方に同じ質問をぶつけることで、その課題を探ったCBnewsと株式会社エス・エム・エスの共同アンケートでは、双方の意識の違いや課題のありかを浮き彫りにするような結果が幾つも示されました。そのデータが示す意味と背景について、医療業界を長く取材してきた業界紙記者と介護業界を長く取材してきた業界紙記者に、探ってもらいました。【ただ正芳】
※この調査に関するエス・エム・エスの記事はこちら。
記者A…医療業界や医療保険制度などを主に取材する業界紙記者
記者B、C…介護業界や介護保険などを主に取材する業界紙記者
◆医療関係者は「ケアマネ」、ケアマネは「医師」が苦手
B:お互い、想定通りといえば想定通りの結果ですね。
A:そうですが、それにしてもケアマネは圧倒的に医師を苦手としています。
C:いやもう、医師は恐れるべき存在ということでしょうか。
A:確かにケアマネさんに取材したりすると、「医師が怖い」という人がとても多いです。一体、何が怖いんでしょう?
C:今回の調査のコメント欄でも怖いという答えがありましたが、おそらく、ケアマネさんにとって医師との接触は、畏怖すべき未知との遭遇みたいなものではないでしょうか(笑)。
例えば、アポの取り方からして医師には気を使うと聞きます。電話で取ればいいのかファクスで取ればいいのか。ファクスでアポを取るにしても、医師には特別な敬称を用いなければならないことがあり、ものすごく気を使うそうです。彼女たちにしてみれば、まさに「お医者様」ですよ。
A:特別な敬称、というと、「御侍史」(おんじし)のことですか。
B:あるいは「御机下」(ごきか)ですね。
C:それを付けずにアポを入れたら、「何でその言葉を使わないんだ」と怒られ、もうその医師に連絡ができなくなった例もあると聞きました。
B:一般的には「様」でも「先生」でも、いいらしいんですが、少し年配の医師だと、御侍史か御机下を使わないといけない場合があるようです。
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