日本看護協会(日看協)の福井トシ子会長はCBnewsのインタビューに応じ、2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定は、看護師が地域に円滑に移行しやすい環境を後押しすべきとの考えを示した。また、新執行部の最重要課題には、看護基礎教育4年制化を挙げた。厚生労働省の「特定行為に係る看護師の研修制度」(以下、特定行為研修制度)に関連して、日看協の認定看護師制度を見直し、特定行為研修を組み込んだ新たな認定看護師制度を構築していく考えだ。【君塚靖】
福井会長は、日看協が15年に公表した「看護の将来ビジョン」に基づき、団塊世代がすべて後期高齢者になる25年に向けた看護提供体制を構築することを基本方針としている。厚労省が25年までに「特定行為研修制度」の修了者を「二桁万人」にするという目標を掲げているが、日看協として改めて、▽制度を活用して看護師の専門性をさらに発揮、少子超高齢社会での国民のニーズに積極的に応えていく▽制度創設の趣旨に照らして、在宅医療等を推進するために、それぞれの活動場所で求められる看護師の役割をさらに発揮できるよう制度活用を後押しするーという考えを強調した。
―2年間の任期に向けた抱負を教えてください。
これからの少子高齢化では、看護師の量の確保はもとより、質を上げることが重要です。厚労省がまとめた「保健医療2035」がパラダイムシフトとして挙げる「量から質へ」「発散から統合へ」の考え方に沿っています。そこで何よりも急がれるのが、看護基礎教育制度の改革です。最重要課題として、基礎教育4年制化の実現を目指します。
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