【千葉大学医学部附属病院 副病院長・病院長企画室長・特任教授 井上貴裕】
2018年度診療報酬改定に向けてDPC/PDPSの機能評価係数IIの見直しをめぐる議論が進行中である。
5月24日に開かれた「DPC評価分科会」の中間報告とりまとめの議論では、後発医薬品係数は機能評価係数Iでの評価にシフトさせ、重症度係数は廃止して調整係数の段階的な廃止に伴う激変緩和には機能評価係数II以外の方法で対応する方向性が示された。さらに、医療機関群のうちIII群では係数の重み付けはしないものの、I・II群については「一定の機能を有する病院として群分けされていることから、これらの機能を評価している係数への配分について重み付けを変えることで、これらの病院の特性をより反映させた評価につながる可能性がある」との考え方が示され今後、検討が進められる。
連載第50回では、効率性係数と地域医療係数の評価を高めるべきだと主張した。今でもその考えは変わらない。しかし、DPC評価分科会にこの日示された「I・II群の特性をより反映させた評価につながる可能性」を考えると、筆者の主張とは別の議論が展開される可能性が高い。
今回は、17年度の機能評価係数IIの各係数の影響を整理し、重み付けの在り方を再検討する。
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次回配信は6月19日5:00の予定です
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