政府が「働き方改革」を進める中、医療職・介護職の働き方は変わるのか。また、個々の医療機関や介護事業所は、人材確保に向けて施策を打ち出せるのか。今回は医師、看護師、介護職の働き方に関するデータを集めた。【大戸豊】
1回目は医師にまつわるデータだ。厚生労働省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が4月に報告書をまとめた。これと一緒に公表された「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」の結果では、地方で勤務してもよいと考える医師が予想以上に多いことも話題となった。
調査は、医師約10万人を対象とした大規模なもので(回収1万5677件)、回答者の23%は女性医師だった。勤務形態別では、常勤69.4%、非常勤12.6%、病院・診療所の開設者16.2%、未回答0.01%だった。
■20歳代の勤務、週55時間+当直・オンコール
調査では、医師の勤務時間について1週間※のタイムスタディーが行われた。20歳代の勤務医(常勤)の勤務時間(「診療」+「診療外」)は週平均55時間程度で、これにプラスして、「当直・オンコール」の待機時間は男性16時間、女性12時間だった=表1=。
※2016年12月8日-14日に実施
表1 勤務時間
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