DPC対象病院や、「データ提出加算」を届け出る出来高算定病院などが国に提出する患者の診療情報(DPCデータ)。4月の診療報酬改定で内容が見直され、10月分からは、患者の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の評価結果なども記録が必須となる。データは今後の報酬改定に活用されるので、病院関係者からは「丸裸になる」と悲観する声も聞こえてくるが、「健康保険医療情報総合研究所」(PRRISM)でDPC対象病院などのコンサルティングを手掛ける羽鳥亨氏は、「あまりマイナスにとらえず、データを活用してほしい」と呼び掛ける。【聞き手・構成=佐藤貴彦】
病院からすれば、対応に負荷が掛かりますし、実態が国から丸見えの状態になります。「嫌だな」と思うかもしれませんが、気持ちを切り替えて、せっかく作ったデータの生かし方を考えてみてはいかがでしょうか。
■こんなに使える! Hファイル
例えば、Hファイルは病棟ごとの看護師の活動量を示すデータだととらえ直すことができます。これと「様式1ファイル」などのデータを組み合わせれば、看護必要度の傾向を診療科ごとや疾患・DPCごとに把握できます。つまり、「この疾患・DPCの患者の看護業務は、入院後何日目まで忙しい」といった予測ができるようになるのです。
そうした情報を基に、看護師の配置を見直すことができるでしょう。もしかしたら、感覚的に感じていた忙しさを数字で表すことができるようになるかもしれません。
経過措置終了、データで病院が丸裸に!?-“決戦”の10月がやって来る!(1)
急性期はサブアキュートが「本流」に-“決戦”の10月がやって来る!(2)
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