2016年度の診療報酬改定では、医療従事者の負担を減らす観点から、「医師事務作業補助体制加算１」の点数を引き上げ、対象となる業務の実施場所の基準を緩和する。また、夜勤従事者を確保するため、看護職員の月平均夜勤時間が72時間以内とする入院基本料の要件（以下、72時間ルール）について、その計算方法を見直すとともに、72時間ルールを満たせない場合の「月平均夜勤時間超過減算」の減算割合も下げる。【敦賀陽平】

　医師事務作業補助体制加算は、14年度改定で2区分となったが、上位ランクの同加算1については、事務作業の8割以上の時間は「病棟または外来」とする場所の要件が入り、医事課の事務室などは対象外となった。このため16年度改定では、医師の指示で診断書作成の補助や診療録の代行入力を行う場合に限り、医療機関内のどこで作業をしても「業務時間」に含めるようルールを変更。その上で、報酬全体を引き上げる ＝表①、クリックで拡大＝ 。

　また、同加算の20対1については、25対1などと同様の施設基準に緩和するほか、75対1と100対1に関しては、年間の緊急入院患者数の要件を「50名以上」に緩める。さらに50対1、75対1、100対1の対象として、療養病棟入院基本料と精神病棟入院基本料を追加するとともに、同加算1に限り、16年度から特定機能病院の届け出を認める。




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