「健康」に対する考え方の変化や医療費抑制政策などを背景に、医療・介護サービスの世界には近年、予防やレジャーなどさまざまな要素が組み込まれ、経営を取り巻く環境も大きく変わり始めている。地域に存在感を示している病院の中には、従来の枠にとらわれない視点で「経営資源」を活用しているところも少なくない。【烏美紀子】
国は「健康寿命の延伸」を成長戦略の一つに掲げ、予防医療に注力している。こうした中で関心が高まっているのが、メディカルフィットネス。生活習慣病や介護の予防、リハビリなど、医療と連携したサービスを提供する施設として、医療経営の面からもメリットが注目される。
この流れに先駆けて取り組んできた一つが、飯能整形外科病院(埼玉県飯能市、一般35床)を中心とする医療法人泰一会だ。同病院は、整形外科をメーンにリハビリ科や内科などを設け、併設する健康増進センター「メディカルフィットネスStyle」は2007年にオープンした。
フィットネス会員数は現在、500人を超える。その8-9割は、同病院の受診歴がある人だという。病院受診を入り口としてフィットネスを利用する人もいれば、逆にフィットネスから受診へという流れもある。
病院増収へ導いたイクボスの人材戦略-改定対策だけじゃない!強さのヒント(上)
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