【大阪回生病院医事部長 寺岡秀男】
言うまでもないが、「診療報酬点数表」に定められた正しい請求を行う必要がある。すなわち、医療行為を行う医師が「保険診療のルール」を熟知し、専門職である医事課の職員が点数算定の解釈について医師以上に知っていることが当然であり、査定・減点がないように 「消極的増収」 (著者造語)を目指す。 「消極的増収」 とは、「医師が行った正当な医療行為が査定・減点」を受けないように、医事課が積極的に病名漏れや症状詳記などを医師へ提言することをいう。
今回は、査定・減点を受けないために医療機関が対処すべきことについて述べる。
■今日的医学水準に基づいた根拠ある診療
「縦覧点検」などを念頭に置けば、これまで以上に治療の整合性・一貫性が要求されると考えられる。また、社会保険診療報酬支払基金と保険者とのダブルチェックを受けることになり、より正確なレセプト請求が求められる。それには 保険医自らレセプトの点検作業 などに積極的にかかわる必要がある。そのためには院内で情報共有する 「保険診療委員会」 などを設置し、査定・減点を受けないために、以下のことを理解し、実行することが重要である。
次回の記事配信は、3月6日5:00を予定しています
(残り6362字 / 全6933字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】