これまで民間企業の独壇場だった在宅療養者らへの配食サービスが、医療法人にも“解禁”される見通しとなった。厚生労働省が昨年11月、「医療法人の事業展開等に関する検討会」（座長＝田中滋・慶大大学院教授）に、配食サービスを医療法人の附帯業務に位置付ける案を示し、了承されたからだ。早ければ2014年度中にも、配食サービスへの参入が可能になる。ただ、「民間企業との熾烈な競争に勝てるのか」と医療法人の苦戦を予想する向きもあり、参入をめぐっては、価格や事業エリアの設定などで難しい判断を迫られそうだ。【新井哉】

■院外への配食、現在の医療法では「不可能」

　「医療法人が配食サービスを行うことは、認めていないという状況になっている」。昨年11月28日に行われた検討会で、厚労省の担当者は、現行の医療法では院外に配食することは「不可能」とした上で、委員らに対し、「医療法42条に規定する、病院等の業務に支障のない限り行うことができる附帯業務に位置付けたらどうか」と提案し、配食サービスへの参入の是非を議論するよう促した。

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