【富永愛(富永愛法律事務所 弁護士、外科医)】
医療機関にかかっている患者さんが自殺してしまった時、「なぜ医者にかかっていたのに自殺を防げなかったのか」と言われることがあります。多くは精神科入院、あるいは通院中の例が多いのですが、医原性の抑うつ状態を生じる薬剤、例えば、各種抗がん剤や肝炎ウイルスに対するインターフェロン治療、ステロイド療法などでも同様の問題は生じます。自殺防止義務が問題になった2例を参考に、気を付けるべきポイントを考えてみたいと思います。
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