【外山法律事務所 弁護士、弁理士 外山弘】
スマートな未収金回収を図るには、法律事務所への依頼が不可欠です。あなたの病院の職員がモラルの低下した悪質な未払い患者に対して、ついかっとなって大声を出して取り立てしようとしているシーンを思い浮かべてください。弁護士なら声を荒らげることもなく理路整然と請求の根拠を示し、これに応じない場合も粛々と法的手続きを踏んで回収を図っていきます。実にスマートな回収と言えます。
ところが、医療業界では未収金の回収を法律事務所に依頼することは、まだまだ珍しいことのようです。病院はいまだに法的知識も少ない職員を用いて、やみくもに回収させようとします。スマートな回収とは程遠く、法的に誤った説明や穴だらけの契約書を用いて、電話や訪問による回収をさせている医療機関がいかに多いことか。もちろん、このような方法でもいつかは回収できるかもしれませんが、ほかの日常業務を犠牲にしていることが忘れられていますので、未収金を回収できても費用対効果の面から考えると効率的とは言えません。
そこで、法律事務所への代行依頼の第1のポイントは、なるべく早期に弁護士に依頼するという点です。院内で未収金回収のマニュアルを作成し、一定の手続きを経ても回収が困難と判断される未収金は、迅速に債権回収のプロである弁護士に依頼するのが賢明だと考えます。
次回の配信記事は、12月16日5:00を予定しています
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