中央社会保険医療協議会の支払側委員が14日開いた記者会見で、健康保険組合連合会の三宅泰介政策部長は、40歳未満の勤務医や事務職員らの賃上げへの対応として2024年度の診療報酬改定で初・再診料や入院基本料などを引き上げることについて、「忸怩(じくじ)たる思いがある」と述べた。その上で、対象となる医療従事者の賃上げが確実に行われたかの丁寧な検証が不可欠で、それが実現されていなければ26年度改定で評価の在り方を見直すべきだと強調した。【松村秀士】
三宅氏はまた、効率的な医療提供体制を構築していくため、急性期病床の機能分化は早期に手を付けなければならない課題だと指摘。高齢の救急患者の受け皿として「地域包括医療病棟入院料」が24年度に新設された後の急性期病床の望ましい姿として、「急性期一般入院料1から6の多くがこちらに集約し、それ以外は回復期や地ケア病棟などにうまく集約が進むようなイメージだ」と述べた。
さらに、回復期では地域包括ケア病棟入院料や回復期リハビリテーション病棟入院料についてより医療資源の投入量に応じた評価に見直されることや、慢性期で医療資源の投入量に応じた医療区分に細分化されることに関し、「めりはりの利いた評価の方向に進んでいる」とした。
■24年度改定の内容に一定の評価
中医協が14日の総会で24年度の診療報酬改定案を答申したのを受け、会見が開催された。支払側委員を務める松本真人氏(健保連理事)が諸事情により出席できなくなったため、三宅氏が代わりに健保連の考えを表明した。
全国健康保険協会理事の鳥潟美夏子氏は、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の評価項目が見直されることにより
(残り273字 / 全973字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】