厚生労働省は、2024年度の診療報酬改定で入院基本料を引き上げる。40歳未満の勤務医や事務職員らの賃上げにつなげるのが目的。医療従事者の処遇改善や日常的な感染防止対策の原資に充てるため、初診料や再診料も引き上げる。【松村秀士】
26日の中央社会保険医療協議会・総会で、こうした方向性を示した。具体的な点数は今後明らかにする。
入院基本料などの見直しでは、栄養管理体制の基準を明確化する。退院後の生活を見据えて入院患者の栄養管理体制の充実を図るため。また、人生の最終段階での適切な意思決定支援に係る指針の作成を要件化し、その支援を推進する。さらに、組織的に身体的拘束を最小化する体制の整備を医療機関に求める。
総会では支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)が、若手勤務医や事務職員らの賃上げへの対応について、「本来は加算のような別途の評価が望ましい」とし、加算ではなく入院基本料に上乗せする必要があるのか厚労省に質問した。
これに対して同省保険局の眞鍋馨医療課長は、若手の勤務医や事務職員らは勤務実態や契約形態などが多様なため、医療機関が賃上げを実施することを担保しづらい状況にあると指摘。その上で、
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