厚生労働省は27日、2024年度診療報酬改定の基本方針で、「現下の雇用情勢を踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」を重点課題に位置付ける案を社会保障審議会の医療保険部会に示した。【兼松昭夫】
厚労省案では、23年の春闘で30年ぶりの高水準となる賃上げが実現したのに医療分野では他産業に追いつかず、人材確保の状況が悪化していると指摘した。さらに、生産年齢人口の減少に伴い長期的にも支え手不足が見込まれるとしている。
24年度改定の基本的視点としては、
▽現下の雇用情勢を踏まえた人材確保・働き方改革等の推進
▽「ポスト2025」を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進と、医療DXを含む医療機能の分化・強化、連携の推進
▽安心・安全で質の高い医療の推進
▽効率化・適正化による医療保険制度の安定性・持続可能性の向上
-の4つを挙げた。
それらのうち、「人材確保・働き方改革等の推進」を24年度改定の重点課題に位置付け、医療従事者の賃上げやチーム医療の推進、勤務環境の改善などに取り組むとしている。
一方、「安心・安全で質の高い医療の推進」の視点では、食材料費などの物価高騰を踏まえつつ、
(残り381字 / 全865字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】