中央社会保険医療協議会・総会が18日開かれ、診療側の委員が「療養・就労両立支援指導料」の算定要件である情報提供の簡素化を提言した。がんの治療と仕事の両立を支援するためで、2024年度の診療報酬改定での見直しを求めている。また、主治医と産業医との連携を充実させるべきだとの指摘もあった。【松村秀士】
療養・就労両立支援指導料は、企業から提供された勤務情報に基づき患者に療養上必要な指導を実施するとともに、企業に対して診療情報を提供した医療機関への評価。情報提供後の患者の勤務環境の変化を踏まえて必要な指導を行った場合も評価する。
厚生労働省が総会で示したデータによると、同指導料の算定回数は18年以降徐々に増えているが、22年6月の1カ月間では「初回」または「2回目以降」の算定回数が計113回と低水準だった。
また、外来で行う化学療法を評価する「外来腫瘍化学療法診療料」を届け出ていた48施設のうち、47施設(98%)が22年4-9月に療養・就労両立支援指導料を算定していなかった。
厚労省の集計では、仕事を持ちながらがんの治療で通院している患者は、男性が22年で計19.2万人おり、
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