厚生労働省が27日公表した医療費の地域差分析によると、人口の年齢構成の違いによる影響を補正した1人当たり入院医療費(国民医療費ベース)が2020年度に最も大きかったのは高知で、最小の新潟とは1.69倍の地域差があった。14年度の地域差は最大で1.65倍だった。国は医療費の地域差縮小に取り組んでいるが、「入院」での格差はこの6年間にむしろ拡大した。【兼松昭夫】
政府は、22日に取りまとめた新経済・財政再生計画の「改革工程表2022」に医療費の地域差縮小のてこ入れ策を盛り込んだ。がんの化学療法など医療資源の投入に差がある医療への都道府県や医療関係者らの関与を促したり、医療保険者による重複受診、重複投薬の防止の取り組みなどを後押ししたりする。14年度比で23年度に半減を目指す。
厚労省が公表した医療費の地域差分析によると、20年度の1人当たり入院医療費(年齢調整後)は高知の19万2,016円が最大で、最小の新潟は11万3,284円だった。
1人当たり医療費(年齢調整後)が全国平均からどれだけ乖離(かいり)しているかの「地域差指数」には、
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