【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■高まる訪問看護ステーションの重要性
訪問看護の医療費は年々増加し続けている=グラフ1=。コロナ禍の受診控えなどにより外来や入院の医療費が大きく低下した2020年度でさえ、訪問看護は大幅に伸びた。むしろ、コロナ禍だからこそ、訪問看護の必要性が高まったと言うべきだろう。
21年度の医療費は、5年前に比べ全国平均で2.2倍に伸びた。都道府県別に比較すると、栃木、神奈川などを筆頭に2倍以上伸ばしている地域が少なくない=グラフ2=。
直近約5年の都道府県別に対前年同月比の推移を見ると、多くの都道府県が115から120%程度の範囲に収まっている=グラフ3=。つまり、毎年15から20%程度で伸び続けている。
22年度診療報酬改定では地域包括ケア病棟入院料などにおいて訪問看護ステーションの要件が見直されるなど、病院でも影響のある所が少なくないだろう。そこで、今回と次回の2回に分け、急速な環境変化が生じている訪問看護ステーションの状況について、届出データ等から詳細を深掘りする。
■事業所急増は株式会社の積極的な姿勢が原動力
医療費の増加に応じ、事業所の数も増加している。
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