厚生労働省の有識者検討会は15日、地域がん診療連携拠点病院(がん拠点病院)の一部の指定要件を満たしていない宮城県の石巻赤十字病院など4施設を、2022年3月末まで「特例型」に類型変更することで合意した。同1月から2月ごろに開催される次の検討会までに改善が見られなければ、指定の取り消しも含めて協議する。一方、秋田県の秋田赤十字病院については、全ての要件の充足が認められたため、特例型から「一般型」に23年3月末まで変更することも決めた。変更は、いずれも早ければ8月1日の予定。【松村秀士】
地域のがん拠点病院は、同じ医療圏で診療実績が最も優れている「高度型」と一般型、要件の充足状況が不十分だと判断された場合に経過措置的に位置付けられる特例型の3つに類型化されている。
出典:「第19回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」の資料
厚労省によると、現在は高度型の石巻赤十字病院が、病理診断に携わる専従の常勤医の配置という要件を満たしていなかった。この配置は一般型の地域がん拠点病院にも求められることから、同病院は特例型への“降格”となる。
また、公立藤岡総合病院(群馬県)と南和歌山医療センター(和歌山県)は専従の院内がん登録中級認定者の配置、東海大付属八王子病院(東京都)は医療安全管理者による医療安全対策の研修の受講という要件を、それぞれクリアしていなかった。そのため、これらの施設は早ければ8月1日から、従来の一般型から特例型に“降格”となる。
■5病院に是正勧告、厚労省が1カ月以内にも
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