新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一定の年間実績を求める診療報酬の取り扱いを4月から原則9月末まで変更する臨時措置が始まるのに先立ち、厚生労働省は、この措置の具体的な内容を各地方厚生局などに26日周知した。地域医療体制確保加算の「救急搬送受け入れ件数」などの基準を2020年の実績でクリアできなくなった医療機関に、19年の実績でのクリアも認める内容。それによって「基準クリア」とする場合は、20年の実績でクリアできなくなった理由などの報告を求める。【兼松昭夫】

　今回の措置は、地域医療体制確保加算の救急搬送受け入れ件数のほか、処置・手術の時間外加算の「緊急入院患者数」や、地域支援体制加算（調剤）の「服薬情報等提供料の算定実績」など年間で一定の実績を求める報酬の要件が対象。

　厚労省は20年8月、新型コロナの感染者を受け入れたり、受け入れ医療機関にスタッフを派遣したりして年間実績の基準をクリアできなくなった場合、受け入れや派遣を行っていた期間を判定の対象から外し、代わりに同じ期間を前年（前年度）にさかのぼり、判定に使うなどの対応を臨時で認めた。

　20年度に新設された地域医療体制確保加算を21年度に算定するには、本来は20年1－12月の1年間に救急搬送を2,000件以上受け入れる必要がある。しかし、例えば感染者を受け入れた4－6月に救急搬送が減り、年2,000件を下回った場合、同年4－6月の代わりに19年10－12月の実績を使いクリアすれば算定できる。

　今回は、

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