医道審議会の医師国家試験改善検討部会は23日、2023年2月に実施予定の第117回試験から、全体の出題範囲を絞り込むことを決めた。できるだけ臨床実習での経験を評価するよう、出題内容を厳選する。こうした内容を盛り込んだ報告書を近く公表する。【松村秀士】
同部会はこの日、これまでの議論の報告書案をおおむね了承した。近くまとまる報告書を基に、医師国家試験出題基準改定部会が、21年度から出題基準の具体的な見直しの検討に着手する。
医師国試について、今回は大幅な見直しは行わない。主な変更は、出題基準だ。報告書案では、可能な限り臨床実習での経験を評価する内容に出題を絞るよう、出題基準を見直すべきだとしている。医学生が診療参加型の臨床実習により集中して取り組めるようにするのが狙い。
具体的には、▽各論について出題する疾患を厳選する▽出題する疾患に関してどの程度の知識を求めるかを示す▽臨床実習前に修得可能な単純な知識を問う領域を除外する-ことなどを検討し、全体として出題範囲を絞るべきだとしている。
■出題数は現行通り
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