福祉医療機構は、2020年6月の社会福祉法人経営動向調査の結果と、新型コロナウイルス感染症の影響に関する特別調査の結果を、9日に公表した。特別養護老人ホーム(特養)の、6月のサービス活動収支DIなどが軒並み低下した。特別調査でも、4月のサービス活動収益は34.7%の施設が前年同月に比べて減収となった。【齋藤栄子】
福祉医療機構は四半期ごとに経営動向調査を実施しており、今回は、新型コロナウイルス感染症に伴う特養の経営への影響についても聞いた。6月の社会福祉法人経営動向調査では、特養を運営する社会福祉法人430法人が回答。調査期間は6月1日から19日までで、Webアンケートで行われた。
6月の経営動向調査の設問では、例えばサービス活動収益とサービス活動増減差額について、増加、横ばい、減少の3項目から、サービス活動収支は黒字、収支均衡、赤字の3項目から回答を求め、第1選択肢と第3選択肢の差によりDI(Diffusion Index)を算出した。
サービス活動収益DIは、前回の3月調査から11ポイント低下してマイナス21だった。これまでも「やや下振れで推移してきた」が、今回の下げ幅は比較的大きいとしている=資料1=。また、サービス活動増減差額およびサービス活動収支のDIも低下した。これらは、15年12月の調査開始以来、最も低い水準にまで低下し、新型コロナウイルス感染症の影響により「近年の厳しい経営状況に追い打ちをかける形」だとの見方を示した。
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