日本製薬工業協会の中山譲治会長(第一三共・常勤顧問)は17日記者会見し、感染症治療薬・ワクチンの創製に向けた提言を発表した。平時から有事までの感染症対策を統括する司令塔機能の設置、また、流行時に迅速に治療薬やワクチンを供給するための新たな制度の導入を提言した。司令塔は米国のCDC、新たな制度はやはり米国の緊急時使用許可(EUA)をイメージしているとした。【ライター 設楽幸雄】
提言は、感染症に対する治療薬・ワクチンを迅速に研究開発し生産する体制を作ることは、疾患の特性や予測の不確実性などから、企業単独では困難なため、研究開発から生産、供給までの一貫した戦略を立案・推進する司令塔機能の設置が必要だとしている。
司令塔の機能としては、▽産学官連携、国際連携の促進による国内の技術開発・人材育成の積極的な支援▽既存設備への最先端技術の導入や設備更新などを持続的に行う体制の整備▽感染症流行時の総合的な戦略立案・実施▽治療薬・ワクチンの開発・生産体制構築に関する迅速な支援体制の整備-を挙げている。
(残り738字 / 全1184字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】