医師の時間外労働の上限に対する罰則付きの規制が始まる2024年度以降、地域に不可欠な医療の業務に従事する医師などに適用する規制緩和の特例を、3年ごとの更新制にする方針を厚生労働省が固めた。都道府県がつくる医療計画の中間見直し(3年)とタイミングを合わせ、地域医療提供体制の整備方針と整合性を取れるようにする。【兼松昭夫】
省内の「医師の働き方改革の推進に関する検討会」に2日、特例の枠組みを提案し、反対意見はなかった。政府は年明けの通常国会に関連法案を提出したい考えで、働き方改革の推進策の年内取りまとめを目指す。
医師の時間外労働の上限は24年度以降、休日労働を含め、年960時間以内・月100時間未満に罰則付きで規制される。しかし、救急医療など地域に不可欠な業務に従事する医師のほか、知識や技術を身に付けるため一定の期間に集中して診療を行う研修医や専門研修中の医師などに限り、年1,860時間以内・月100時間未満に緩和する特例をそれぞれ適用する。
このうち地域に不可欠な業務に従事する医師への緩和特例は36年3月末までの期限付きの措置。これに対し、研修医・専攻医向けの特例に期限は設定しないが、厚労省はこの特例も3年ごとの更新制にする方針。
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