【株式会社ニューハンプシャーMC 代表取締役 柴田雄一】
■広告宣伝費と売り上げの伸びがリンクした診療科とは
グラフ1は、ある日帰り手術専門クリニックのグラフです。開院後、手術件数が伸び悩んでいたことから、筆者が2015年末ごろから介入しました。1年目の月平均手術が15件だったのが、2年目は30件と倍増し、4年目には51件まで増えるなど、医業収入へと直結しています。
グラフ2は、産婦人科クリニックのグラフです。歴史ある産婦人科であるものの、出生数減少や競合開院などの影響で競争が激化する中で分娩数は増えています。2施設とも広告宣伝費との相関関係が明らかです。
なお、標榜科などで医業収入に対する広告宣伝費は変わってきます。例えば、プライマリケアを中心とする一般的な内科クリニックでは同様な予算をかけても、診療単価が低く、数百万円をかけてもそれ以上の効果は生み出せないでしょう。月間でも数万-10万円台程度の広告宣伝費となるため、バランスを取ることが必要です。それができれば固定比率の高い医療機関では、患者数が増えても経費についてはあまり増えないことから、収入のほとんどが(純)利益となります。つまりは、マーケティング(狭義ではプロモーション)によって利益を生み出す確率を上げることができるのです。
筆者の柴田雄一氏が、6月14日(金)18:30から東京で、CBnewsセミナー「病床稼働を増やす、手術件数を増やす次の手-地域医療連携活動だけに頼らないデジタル・マーケティングの導入-」を開催します。ご参加お待ちしております。
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