【株式会社ジャパンコンサルタント アンド メディカルサービス代表取締役 森清光】
現在、全国各地で猛威を振るうインフルエンザにより、多くの医療機関が多忙な毎日を送っていることと思います。外来中心の医療機関にとっては、少々不謹慎ではありますが、年に数回ある繁忙期の一つであり、普段は来院されない一過性の患者に病院を知っていただく機会でもあります。
一方で、職員やその家族がインフルエンザに罹患し、欠勤する事態も発生し、近年の人材不足、最小限の職員での運営など、人材管理のリスクが大きな問題となっております。医療機関内での労働者管理対策のみならず、その家族を含めた感染症予防の重要性を痛感します。
■人材の最適化がリスク・コストを削減
さて本題に入りますが、今回は医療機関の経費削減対策について紹介致します。トヨタ自動車には、「乾いた雑巾を絞る」といったコスト削減の言い回しがあります。部品の納入価格の値下げの徹底などは皆さまもよく耳にされるでしょうが、本社では、コピーは両面モノクロ印刷の徹底から、事務用品の1つ1つの価格や用途までしっかりと管理していると聞いています。
皆さまの医療機関のコスト削減の対応についても、「雑巾をしっかり絞る」と言えるまで、きっちり行うことが大切だと考えております。
まず医療機関の最も大きいコストは人件費です。
「中小病院サバイバル時代にすべきこと(3)」の労務管理・人事管理の記事でも記載しましたが、人件費は病院コストの50%以上を占めており、職員離職率が高い病院はその上に、さらに人材紹介料などが重くのし掛かってきます。
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