「医療、福祉」の精神障害の労災請求件数が業種別で最も多かった―。厚生労働省が30日に公表した「過労死白書」で、こうした状況が明らかになった。業種別の「大分類」を細かく分けた「中分類」では、「社会保険・社会福祉・介護事業」の請求件数が最も多く、次いで「医療業」だった。【新井哉】
■職種別では「保健師、助産師、看護師」が6位
業務における強い心理的負荷で精神障害を発病したとする労災請求件数が増加傾向となっている。2017年度は前年度比146件増の1732件。業種別(大分類)で見ると、「医療、福祉」の請求件数は同11件増の313件で最も多かった。労災支給決定(認定)件数は82件で、「製造業」(87件)に次いで多かった。
白書では、精神障害の労災請求件数の多い業種(中分類の上位15業種)も示している。「社会保険・社会福祉・介護事業」(174件)が最多で、以下は「医療業」(139件)、「道路貨物運送業」(84件)、「情報サービス業」(69件)、「総合工事業」(65件)、「輸送用機械器具製造業」(56件)などの順だった。
労災支給決定件数については、「社会保険・社会福祉・介護事業」と「医療業」(共に41件)が「道路貨物運送業」(45件)に次いで多かった。
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