【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
2018年度診療報酬改定では、DPC対象病院が短期滞在手術等基本料3の対象の手術などを行った場合、DPC/PDPSの包括評価の対象に戻した。傷病名と実施した診療行為によって診断群分類が決定されるDPC/PDPSとの整合性が図られ、結果として、白内障やポリペクなどはDPCに戻ってきた。
本連載でも、この変更により、白内障やポリペクについては「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の対象に含むのではないか、またそもそも大原則であろうから、病院側としては受けて立つべきだとも主張した。だが結果として、出来高病院と同じく、看護必要度の対象には含まれなかったことから、「一安心」と思う病院もあるかもしれない。しかし、今後どうなっていくかは分からないし、白内障は決して高い点数設定とはいえず(第75回「『短期滞在手術等基本料3』のD方式移行で外来化が進む」)、7対1などの手厚い人員配置をしても、入院管理の労力が報われるのか疑問も残る。
今回は18年度改定前と改定後で白内障手術患者の報酬がどう変化したのか、外来で実施した場合の報酬は、どのように設定されているかをデータに基づき検証し、今後の外来手術のあり方について言及する。
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